Nutanix クラウドインフラ – データ(NCI-D)は、エンタープライズ IT アプリケーション向けの分散型ストレージフォームです。NCI-D ソフトウェアは、サーバークラスタ内のコンピュート、ストレージ、ネットワーキングのリソースを単一の論理プールに統合し、レジリエンス、セキュリティ、性能、簡素化された管理を備えたプラットフォームを実現します。NCI-D の導入により、従来型インフラの複雑さやコストを回避し、データセンター、エッジ、クラウドをまたぐ環境全体で、データとアプリケーションのデプロイメントと管理の効率化が図れます。結果として、IT 部門によるインフラ管理の工数とコストが低減し、ユーザーは自身のワークロードを容易に実行できるようになります。
プラットフォームの構成要素
- Nutanix AOS:ハイパーコンバージドインフラ(HCI)を可能にするスケールアウトストレージテクノロジー。Nutanix Disaster Recovery:継続的に災害に備えるためのネイティブに統合された DR ソリューション。万が一の事態においてもデータ損失とダウンタイムを最小限に抑えることができます。
- Prism:インフラ管理、認証、RBAC、既存の管理システムと連携するための REST API などの機能を提供する Prism Element および Prism Central を含む管理ユーザーインターフェース(UI)。
- Insights:Nutanix で管理されているインフラに関するプロアクティブなアラートとサポート。
- Lifecycle Manager(LCM):アップグレード時のオーケストレーションと管理を実行。初期導入には Foundation および Foundation Central を利用します。
- Nutanix ユニファイドストレージ(NUS):ファイル/オブジェクトストレージ用の 1 TiB のキャパシティを提供。
NCI-D のエディション
STARTER | PRO | ULTIMATE | |
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NCI-D Starter 基本的なインフラ機能のセット(AHV のサポートなし) |
NCI-D Pro 充実したデータサービス、レジリエンス強化機能、GPU サポート、より柔軟なデプロイオプションを搭載(AHV のサポートなし) |
NCI-D Ultimate 高度なディザスタリカバリ(DR)、フルスタックのセキュリティなどの機能を含むフルスイートエディション(AHV のサポートなし) |
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利用可能な機能 | AOS、ディザスタリカバリ、Prism、Insights、ライフサイクル管理を含む基本的な HCI 構成。クラスタサイズは最大 12 ノード
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Starter の全ての機能(クラスタサイズの制限なし)および以下の機能
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Pro の全ての機能および以下の機能
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注:エンタープライズグレードの仮想化機能を提供する軽量のクラウドハイパーバイザである Nutanix AHV は NCI-D に含まれていますが、AHV に対するサポートは含まれていません。実環境で AHV を使用する場合は、NCI へのアップグレードをお勧めします。
NCI-D Pro 向けのアドオンオプション
高度なディザスタリカバリ | セキュリティ |
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利用可能な SKU
タイプ | SKU のフォーマット | SKU の例 |
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新規 NCI-D ライセンス | SW-NCI-D-[エディション]-[サポートレベル] | SW-NCI-D-PRO-PR |
新規 NCI-D アドオン | SWA-NCI-D-[アドオン]-[サポートレベル] | SWA-NCI-D-SEC-PR |
NCI-D の更新 | RSW-NCI-D-[エディション]-[サポートレベル] RSWA-NCI-D-[アドオン]-[サポートレベル] |
RSW-NCI-D-PRO-PR RSWA-NCI-D-SEC-PR |
NCI-D のアップグレード | USW-NCI-D-[元のエディション/アドオン]-[元のサポートレベル]-2-[新しいエディション/アドオン]-[新しいサポートレベル] | USW-NCI-D-STR-PR-2-PRO-PR USW-NCI-D-SEC-PR-2-SEC-FM |
エディション |
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STR:Starter |
PRO:Pro |
ULT:Ultimate |
アドオン |
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ADR:高度なディザスタリカバリ |
SEC:セキュリティ |
サポートレベル |
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PR:Production Support(プロダクションサポート) |
MC:Mission Critical Support(ミッションクリティカルサポート) |
FP:Federal Production Support(政府機関向けプロダクションサポート) |
FM:Federal Mission Critical Support(政府機関向けミッションクリティカルサポート) |
AP:Authorized Partner, Production Support(認定パートナーによるプロダクションサポート) |
AM:Authorized Partner, Mission Critical Support(認定パートナーによるミッションクリティカルサポート) |
提供中のアドオン製品
- Nutanix ユニファイドストレージ(NUS):マルチプロトコルのユニファイドストレージ機能を提供する NUS は、任意の NCI-D クラスタにアドオンできます。NCI-D では、1 つの NCI クラスタごとに 1 TiB の NUS が無償で付属します。
料金、デプロイメント、ライセンス利用規約
料金
- NCI-D はコア単位の料金設定になっています。ライセンス購入の際は、ライセンス対象のクラスタのキャパシティ全体の総コア数をカバーするライセンスが必要です。
デプロイメント
- NCI-D の期間ライセンスは、Nutanix アプライアンス、OEM プラットフォーム、サードパーティサーバー、パブリッククラウドプラットフォームなど、さまざまなベンダープラットフォーム上での利用、およびプラットフォーム間での移動が可能です。詳しくは、ハードウェアプラットフォームの Web サイトをご覧ください。
- NCI-D ライセンスは AOS 6.1.1(LTS AOS 6.5)以降で利用可能で、Prism Central 2022.4 以降のバージョンと NCC 4.5.0 以降が必要です。
- NCI-D のエディションはクラスタレベルで決定されます。ライセンスが混在しているクラスタの場合、デフォルトで最も最下位のエディションが適用されます。NCI と NCI-D のライセンスが混在するクラスタでは、デフォルトで NCI-D の機能に限定されます。
- NCI-D Pro および Ultimate のクラスタサイズの制限については、Nutanix ポータルの Nutanix 構成の最大値を参照してください。
- NCI-D ライセンスは、1 つのクラスタ内で AOS レガシーライセンスと混在させることはできませんが、Prism Central の管理下にある各クラスタが NCI ライセンスのみを使用しているか、AOS レガシーライセンスのみを使用している場合は、Prism Central 内で混在させることができます。
- パブリッククラウドにデプロイするには、Pro エディション以上が必要です。NCI-D Starter は、パブリッククラウドへのデプロイには利用できません。
ライセンス利用規約
- 全ての SKU は期間ライセンスであり、12 か月から 60 か月の間で任意の期間を設定できます。ソフトウェアとサポートを継続して利用するには、ライセンスの更新が必要です。
- ディザスタリカバリの各サイトは個別のライセンスが必要です。
- 暗号化のサポートは輸出法の対象になります。法律の適用などについて詳しくは、アカウント担当者にお問い合わせください。
- Nutanix エンドユーザー使用許諾契約 は、全ての NCI ソフトウェアに適用されます。
関連製品およびサービス
- NCI は、AHV ハイパーバイザのサポート、組み込みの Kubernetes エンジン、マイクロセグメンテーション、セキュリティダッシュボードなどを含むフル機能のインフラプラットフォームを提供します。
- 新規のデプロイまたは大幅な拡張デプロイを実施の場合は、クラスタデプロイ向けのプロフェッショナルサービスのご利用をお勧めします。
本ドキュメントに記載の NCI-D サービスおよび全ての SKU は、Nutanix の PnP 2.0 プロダクトポートフォリオの一部であり、低価格かつ低割引の原則に従って料金設定されています。詳細については、Nutanix アカウントチームまでお問い合わせください。