業界
エネルギー業界
課題
- クラウドとの親和性の高いソリューションによるサーラグループのDXビジョンのサポート
- オンプレ仮想化基盤のリプレースとパブリッククラウドへの段階的移行
- 異なるベンダーのシステム管理する際のボトルネックと複雑さ
ソリューション
Nutanix クラウドインフラストラクチャー(NCI)
- Nutanix AOS Storage
- Nutanix AHV Hypervisor
- Nutanix Flow Network Security
Nutanix クラウドマネージャー(NCM)
- Nutanix Intelligent Operations
アプリケーションモビリティーサービス
- Nutanix Move
パブリッククラウドサービス
- AWS
アプリケーション
- サーラグループ向け業務アプリケーション
導入によるビジネスのメリット
- 柔軟な拡張性でビジネスニーズに対応できるITの俊敏性を実現
- プライベートクラウドとAWSをシームレスに活用できるハイブリッドクラウドの柔軟性
- IT管理の内製化の実現と新環境へのスムーズな移行
「Nutanix Moveのおかげで、仮想サーバーをそのまま AWSへ移行し、再びNutanix環境に戻すという柔軟な 移行が容易になりました。Nutanixで、オンプレミスとパブリッククラウド間のハイブリッドクラウドが実現できました」
取り組み
愛知県や静岡県を中心に都市ガス供給を中核事業に据えるサーラグループは、創業110年を超える歴史を持っています。サーラ(SALA)とは「Space」「Art」「Living」「Amenity」の頭文字をとった造語で『生活空間をより美しく快適に』というグループの想いが込められています。同グループは、エネルギー供給事業をはじめとした生活関連企業46社で構成され、暮らしとビジネスをサポートする幅広い事業を展開しています。
グループIT子会社の株式会社サーラビジネスソリューションズは、グループ各社のシステム開発・運用・ネットワークインフラの構築・セキュリティ施策を担っています。2019年、同社は、環境の変化に迅速に対応し、ユーザー部門とより密接に連携して新しい製品やサービスを提供できる柔軟な体制づくりの可能性を模索しはじめました。そして、ガートナーが提唱するSoE(System of Engagement)の一環として、パブリッククラウドを活用することにしました。
2020年、オンプレミスで運用している仮想基盤のリプレースにあたり、当初はパブリッククラウドを活用する方針でした。その結果、ハイブリッドクラウドの観点からオンプレミス環境として Nutanix Cloud Platform を採用し、オンプレミスの仮想環境を段階的にパブリッククラウドへ移行することに決定しました。
ソリューション
同社では、これまで、サーバー、スイッチ、ストレージの3層構成からなる仮想化環境を東京の三鷹サイトと愛知の豊橋サイトに設置し、サーラグループ向けのサービスを提供してきました。異なるベンダーの機器を管理することによる運用の複雑さ、バックアップの問題、障害切り分けの対応長い応答時間、さらに構成変更時のコストや時間などの課題に直面していました。そのため、5年保守契約の満了を待たず、システムを刷新することになりました。新たなオンプレミス環境には、Nutanix Cloud Platformソフトウェアを搭載したHPE ProLiant DXとスイッチのみのシンプルな構成と、仮想化環境のハイパーバイザーとしてNutanix AHVを採用しています。NutanixにビルトインされたDR機能で二つのサイト間のDR環境を実現することができました。
Nutanixを選択した理由について、サーラビジネスソリューションズ プラットフォームグループIT基盤チームの渡辺淳二氏は「パブリッククラウドとの親和性が高く、ローカルでもクラウドライクな環境を実現するというNutanixのコンセプトが、当社の方針に合致していました。当社がNutanixとHPE製品の採用を決めたのは、従来のオンプレミスの課題を解決するシンプルな統合環境を提供できたためです」と語ります。
「従来の仮想化環境からNutanix環境への移行に際し、データを正しくコピーし、仮想マシンを正常に動作できるか懸念がありましたが、Nutanix Moveにより、容易に解決できました。評判どおり、仮想化環境の移行が予想以上に簡単でスムーズにできるようになりました」と渡辺氏は評価します。
導入効果
プライベートクラウドとAWSをシームレスに連携するハイブリッドクラウドを実現
サーラグループでは、パブリッククラウドとしてAWSを採用しています。IPアドレスを変えられないまたは他のオンプレサーバと連携があると業務はNutanix上で運用し、新たに構築するシステムはAWSへ移行しています。従来の環境からNutanix環境への移行のみならず、AWSとのハイブリッドクラウドの実現にも Nutanix Moveを活用しました。渡辺氏は「Nutanix Moveのおかげで、仮想サーバーをそのままAWSへ移行し、再びNutanix環境に戻すという柔軟な移行が容易になりました。Nutanixにより、オンプレミスとパブリッククラウドのハイブリッドな運用が容易になりました」と述べています。
クラウドライクな環境の運用管理を内製化
「Nutanixを利用することで、定期的かつシームレスにソフトウェアのバージョンアップを行い、最新の環境を利用することができるようになりました。バージョンアップのような重要な作業も外部ベンダーへ依頼することもなく内製で対応できるようになりました」渡辺氏は話しています。
シンプルな運営とスピーディーな対応
渡辺氏は「NutanixのシンプルなUXは運用を容易にし、Nutanix Prism の管理コンソールはリソースを一元的に把握できます。特別なスキルや知識は必要なく、誰でも簡単に運用管理ができます。リソースが足りなくなったら、Nutanixからノードを追加し、簡単かつ迅速に拡張することが可能です」と述べています。
今後の展開
クラウドを活用してビジネスの俊敏性を目指すサーラグループの今後の展望について、渡辺氏は「時代とともにユーザー部門のニーズは変化していきます。今後はマルチクラウド環境も検討していきますが、Nutanix Cloud Platformの提供する機能やサービスを追加するだけで対応できると期待しています。また、現状の社内システム開発はまだ、仮想サーバーを構築してNutanixまたはAWSで動かすといった従来通りの方法で行っていますが、コンテナやアジャイル開発などの新しいシステム開発へのシフトやIT人材の育成に注力することで、サーラグループのDXに寄与していきます」と語ってくださいました。