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セブン&アイ・ホールディングス、グループ各社を束ねる統合OA・ネットワーク基盤にNutanixを採用

業界

小売業界

課題

  • 事業会社ごとにかかるインフラコスト
  • 各事業会社で利用されている古いアプリケーションやシステムへの対応
  • 大規模なインフラ基盤の集約にかかる調整や手間
  • DXのために事業会社のシステムがつながることで生まれるセキュリティリスク対策

ソリューション

Nutanix Cloud Platform

  • Nutanix AOS
  • Nutanix Files
  • Nutanix Prism
  • ディスクのソフトウェア暗号化

Nutanix テクニカル・アカウント・ マネージャー(TAM) サービス

アプリケーション

  • グループ会社向けOAアプリケーション
  • 20,000以上のアプリケーション仮想化
  • 開発環境向け仮想デスクトップ(VDI)

 

「事業環境の変化に応じて新たなアプリケーションの追加にも迅速に対応できるアジリティの高いアプリケーション仮想化を実現 することが重要でした。Nutanixの導入で、過度な初期投資をせずとも柔軟にスケールアウトできる基盤を迅速に整備できました」

‒ 株式会社セブン&アイ・ホールディングス グループDXソリューション本部 ITインフラ部 シニアオフィサー 小林 央 氏

導入によるビジネスのメリット

  • 過度な初期投資を抑え、ビジネスに合わせて柔軟に拡張可能な基盤を整備
  • IT投資抑制に貢献し、コスト削減を実現
  • グループ全体のセキュリティ高度化とエンドポイントの標準化
  • 運用負荷の低いインフラ整備により、事業会社との調整に注力できるビジネス環境を構築
  • 円滑なコミュニケーションの実現によるグループ全体のシナジーを創出

会社概要

セブン&アイグループは、セブン-イレブン・ジャパンに代表されるコンビニエンスストア事業を中心に、イトーヨーカ堂やヨークベニマルなどのスーパーストア事業、そごう・西武をはじめ とした百貨店事業、セブン銀行を中心とした金融関連事業、赤ちゃん本舗やロフトなどの専門店事業などを世界18の国と地域で展開しています。株式会社セブン&アイ・ホールディングスは、 持株会社としてこれらのグループ企業を統括しており、2021年2月期のグループ売上11兆円超、約13万5,000人(2021年2月末時点)を超える連結従業員を抱える世界有数の小売企業です。

課題

株式会社セブン&アイ・ホールディングスは、顧客の価値観や行動の変容に合わせた商品やサービスを常に創造・提供するために、企業の成長戦略の一貫として、グループ横断でデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しています。

グループ全社横断で行うDX施策に関する「グループDX戦略マップ」を策定し、新たな顧客価値創造をテーマとした「攻めのDX」とセキュリティ向上や効率化を目指す「守りのDX」の双方でDX化に取り組んでいます。DXの実現に向けて、統合OA環境、統合ネットワーク(NW)環境を整備することになりました。

各グループ会社が業務に利用しているPC上で稼働する多彩な業務アプリケーションを仮想環境上に展開する計画ですが、「グループ内には業務システムと密接に連携しているPCも多いため、古い環境も含めてサポートできる仕組みを実装しなければなりません。グループ各社のアプリケーションが動作するOA・NW環境を確実に統合していくには、各事業会社との調整や移行プロセスが重要であり、また各社の業務アプリケーションへの影響を少なくするため、一部の事業会社ではアプリケーション仮想化が必要でした。そのインフラ基盤にはできる限り構築が容易で、迅速かつ柔軟に拡張できる安定したソリューションを求めていました」とグループDXソリューション本部 ITインフラ部 シニアオフィサー の小林 央氏は説明します。DXの取り組みとして事業会社間がデジタルにつながっていく中で、セキュリティリスクを可能な限り低減させる必要もありました。

ソリューション

既存業務システムでは、業務アプリケーションとPC端末の連携が密接なため共通化が難しく、既存の業務システムを新たな環境でも動かせるよう、アプリケーション仮想化を検討しました。前職でNutanixを導入した経験と、共通インフラ基盤の開発環境として、すでにNutanixが採用 されていたことが後押しとなり、グループ各社が利用する統合OA環境および統合NW環境におけるインフラ基盤にNutanix Cloud Platformの 採用が決定しました。採用においては、コストパフォーマンスの高さ、構築の容易性、拡張性、安定稼働実績が高く評価されました。

アプリケーション仮想化の結果、各事業会社のアプリケーションも含め、20,000を超えるVMが稼働する想定です。VMware ESXiをハイパーバイザーに、ファイルサーバー機能としてのNutanix Filesやディスクのソフトウェア暗号化も導入しています。安全かつ迅速に環境構築を進めるべく、Nutanixテクニカル・アカウント・マネージャー (TAM) サービスの活用も予定しています。

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導入効果

今回のプロジェクトにより、グループ全体のセキュリティ高度化に向けた基盤づくりと、事業会社で利用されてきた業務アプリケーションに依存せず、エンドポイントの標準化が可能になります。事業会社ごとに行ってきたIT投資の抑制にも大きく貢献することになり、コスト削減にもつながる見込みです。「セキュリティの高度化につながる基盤が整備できたことで、均一なセキュリティ対策を一元的に実現でき、かつコストを 削減するといった効率化と高度化を実現できるようになります」と小林氏は期待を寄せています。

事業会社を3つのグループに分類し、今後数年かけて仮想化できるシステムを中心に統合していく計画のため、現時点で把握できているアプリケーション以外にも新たな環境が急遽求められるケースも考えられます。小林氏は「こうした際にすぐに環境が提供できるよう、アジリティの高いアプリケーション仮想化を実現することが重要で、その面でNutanixが最適と考えました。初期の段階で過度な投資をせずともスケールア ウトによって柔軟に対応できる基盤が迅速に整備できました」と語ります。

今後の展開

小林氏は新たなアーキテクチャを武器にHCI市場をけん引してきたNutanixに対する今後の期待として、「HCIを浸透させたように、インフラアーキテクチャを大きく変革するようなイノベーティブな製品を継続的に生み出して欲しい」と語っています。